自我とアイデンティティはどこが違うの? わかりやすく解説

女性とワイヤーフレームの男性画像 哲学
画像:pixabay

あなたは自我とアイデンティティ、それぞれの言葉の意味と違いを説明できるだろうか。実際、それができる人はあまり多くはいないだろう。

そこで、今回の記事では、自我とアイデンティティそれぞれの意味、どのように違うのかも分かりやすく解説した。

この記事を読めば、意味や違いについて理解できるはずである。

自我の定義と解説

ここでは、自我について辞書の定義を紹介、次に具体的な解説をする。

辞書の定義

辞書による「自我」の定義は下記のようになっている。

じ‐が【自我】

1 自分。自己。

2 哲学で、知覚・思考・意志・行為などの自己同一的な主体として、他者や外界から区別して意識される自分。

3 ㋐心理学で、行動や意識の主体。自我意識。 ㋑精神分析で、イド・超自我を統制して現実への適応を行わせる精神の一側面。エゴ。

引用元:https://x.gd/Vx6cc (デジタル大辞泉)

解説

自我とは、「自己を対象とする認識作用」といわれている。もう少し柔らかく表現するなら、「他人と区別して自分である」と認識することだ。

イメージとしては、自分を俯瞰的 (客観的) に見ているような状態である。自我があるから、人間は自分と他人を区別できる。詳しいことは、下記記事でも解説している。

→自意識と自我の違いについて

アイディンティティの定義と解説

ここでは、アイデンティティについて辞書の定義を紹介、次に具体的な解説をする。

辞書の定義

辞書による「アイデンティティ」の定義は下記のようになっている。

アイデンティティ (identity)

① 他とはっきりと区別される、一人の人間の個性。また、自分がそのような独自性を持った、ほかならぬ自分であるという確信。組織、集団、民族などにも用いる。自己同一性。

② 本人にまちがいないこと。また、身分証明。

引用元:https://x.gd/Vx6cc (日本国語大辞典)

解説

アイデンティティとは、「自分が自分であるという確信や証明」である。一見すると自我と似ているが、より個人の「個性」に踏み込んでいるのが特徴だ。

たとえば、その人の信念や信条、人生哲学のようなものはアイデンティティになる。なぜなら、それらは「その人の個性」を表しているからである。

その他、アイデンティティには「社会的な身分証明」という意味合いも含まれている。この場合、名前や国籍、生年月日などがその人のアイディンティティになるだろう。

自我とアイディンティティの違い

自我とアイデンティティはいずれも、自分と他人は違うという、線引きする意識である。

その違いは、自我は「自分と他人を区別する意識」だけなのに対して、アイデンティティは「自分そのもの (個性) を証明する意識」も持っていることが挙げられる。

言い方を変えれば、自分と他人を区別するとき、アイデンティティのほうがより積極的で大胆これが「自我」と「アイデンティティ」の違いである。

全体のまとめ

最後に記事全体をまとめると、下記のようになる。

・自我とは、「他人と区別して自分である」と認識すること。イメージとしては、自分を上空から客観的に見ているような感じだ。

・アイデンティティとは、「自分は自分であると確信して証明」すること。たとえば、信念や信条は、その人を表しているので、アイデンティティになる。

・自我、アイデンティティはいずれも、自分と他人を線引きする意識といえる。違いは、アイデンティティのほうがより個人的であり、主張が強いところである。

 

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IDENTITY (イラスト画集) の表紙画像
出典:https://x.gd/pS31J

見出しの通り、ここから興味のない人は読まないでほしい。なぜなら、「アイデンティティ (IDENTITY)」 というタイトルつながりで本文とは全く関係ない内容だからである。

私は本サイトで硬い文章を書いている一方、アートやイラストも好きだ。そんな私の琴線に最近触れたのが「IDENTITY」というタイトルの画集である。

この絵が好きな人は「直感」でよいと思うはずなので、ここでその魅力について長々とは書かない。もし、私と感性が似ていて直感でよいと思う人がいたら、ぜひチェックしてみてほしい。

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