ダンケルク (映画) の評価は賛否両論? あらすじも紹介

ダンケルク主人公の画像 芸術
画像出典:映画ナタリー

ダンケルクは2017年に公開された、クリストファー・ノーラン監督の作品である。今回はこの映画に焦点を当て、その「評価」と「あらすじ」を紹介する。

まだ映画を見ていない人はもちろん、すでに見た人も新たな発見があるような記事内容にしたので、ぜひ読んでみて欲しい。

この記事に書かれていること

今回の記事に書かれていることを端的にまとめると、下記の通りとなる。

・ダンケルクの概要とあらすじ
→「映画の概要」と「基本のあらすじ」を知ることができる。

・ダンケルクの評価まとめ
→「一般的な映画の評価」を知ることができる。

・管理人の感想
→実際に映画を見た人間の「リアルな感想」を知ることができる。

鑑賞する前の基礎知識

本題に入る前に、鑑賞前に知っておいたほうがよい知識を解説しよう。これは主に、映画の背景となる歴史知識などであり、知っていればより映画を楽しめるだろう。

基本情報

ダンケルクの基本情報は下記の通りである。

ダンケルク(Dunkirk

■スタッフ
監督・脚本・製作:クリストファー・ノーラン
製作:エマ・トーマス
製作総指揮:ジェイク・マイヤーズ
撮影:ホイテ・ヴァン・ホイテマ
美術:ネイサン・クロウリー
編集:リー・スミス
衣装:ジェフリー・カーランド
音楽:ハンス・ジマー

■キャスト
フィオン・ホワイトヘッド /トム・グリン=カーニー /ジャック・ロウデン /ハリー・スタイルズ /アナイリン・バーナード /ジェームズ・ダーシー /バリー・コーガン /ケネス・ブラナー /キリアン・マーフィ /マーク・ライランス /トム・ハーディ

公開日:2017年9月9日
英題:DUNKIRK
制作年:2017年
制作国:アメリカ
ジャンル:カラー/戦争映画
上映時間:106分
配給:ワーナー・ブラザース

引用元:https://www.aeoncinema.com/i/cinema2/all/movie/358077/index_1.php

ダンケルクの戦い

引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/ダンケルクの戦い

映画は実際の史実を下敷きにして描かれている。その元となった出来事が、第二次世界大戦中 (1940年5~6月) に起きた「ダンケルクの戦い」である。

「ダンケルク」はフランスにある都市の名称であり、そこを舞台にした戦闘なのでダンケルクの戦いと呼ばれているのだ。


この戦いの主な内容としては、「ドイツ軍」のフランス進行で追い詰められた「英仏軍」が民間船などあらゆるものを利用して、イギリス本土へ兵士達を脱出 (撤退) させるものとなっている。

最終的に撤退したというとネガティブなイメージだが、数十万人の兵士が無事に帰還したということで、イギリスなどでは英雄的行為として語り継がれているようである。

ダンケルクの場所

引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/ダンケルク

戦いの舞台となったダンケルクの場所は、上の画像を見れば分かるだろう。フランス北部の海に面した工業都市がそれである。

また、追い込まれた英仏軍がダンケルクから脱出してたどり着いた、イギリス本土とも近い位置にあるのが理解できるはずだ。

IMAXの上映について

ダンケルクは「IMAXカメラ」で撮影された作品である。このフィルムで撮影されると、スクリーンの比率は通常とは異なる、1.43:1 (正方形に近いもの) になるのだ。

そのため、この構成比に対応する映画館は全国でも数少ない。2017年の公開当時は「109シネマズ大阪エキスポシティ」と「池袋のグランドシネマサンシャイン」のみが対応していた。

このような特殊な視聴環境から、IMAXフィルムで映画を見られた人は少ないと思われるが、通常よりも臨場感が大幅に上がると評判だったようだ。

ダンケルク (映画) のあらすじ

ダンケルクのあらすじは下記のようになっている。

映画の舞台は第二次世界大戦期のヨーロッパ。ドイツ軍によってフランスのダンケルクに追い込まれた英仏軍はイギリス本土へ脱出する作戦を敢行する。映画はこのときの様子を陸・海・空、それぞれの視点から描き出す

ダンケルクの海岸に追い詰められた何十万人もの英仏連合軍に敵の軍勢が迫りつつある状況の下、物語は陸・海・空を舞台に展開される。

海峡上空ではイギリス空軍(RAF)のスピットファイアが敵機を迎え撃ち、地上の無防備な兵士たちを守るために空中戦を繰り広げる。

そして海上では軍人ばかりか民間人も小型船に乗り込み、一人でも多くの味方の命を救うため、時間との戦いの中で危険をも顧みず、決死の救出作戦を決行する。

引用元:https://www.amazon.co.jp/ダンケルク-字幕版-フィン・ホワイトヘッド/dp/B07797PY1T

ダンケルク (映画) の評価

ダンケルクの一般的な評価について、「肯定的な意見」「否定的な意見」の二つに分けて調べてみた。ここでは、それぞれで多かった意見を私個人の言葉でまとめて紹介する。

肯定的意見まとめ
肯定的意見まとめ

肯定的な意見では、映像を絶賛するものが多かった。多くのファンはIMAX環境の映画館で鑑賞しており、それがより映像面の高評価につながっているようである。

3つの視点から描くストーリーについても、肯定的な人は描き方やアイデアが斬新だと賞賛していた。

否定的意見まとめ
否定的意見まとめ

否定的な意見では、事前に予習しておかないとストーリーが分かりづらいこと、淡々と進みすぎて娯楽性が薄いことが指摘されていた。

いわゆる、ハリウッドの娯楽映画のような派手さを想像していた人々にとっては、やや期待外れになったようである。

ダンケルク (映画) の個人的感想

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=lmRAeVU2rho

ここでは、ダンケルクの個人的感想をいくつかの項目に分けて記載していく。最初に結論を先にいってしまうと、映像面は楽しめたものの、内容については退屈に感じた。

また、私は映画館ではなく家のテレビでの鑑賞であり、最初はこの映画に関する知識もほとんどない状態で見たというのも留意点である。

さらにいえば、監督であるクリストファー・ノーラン作品を見るのも本作が初めてである。そのような人間の感想というのを理解したうえで、本項目は読んで欲しい。

魅力

個人的に感じたダンケルクの魅力は下記の通りである。

美意識の高い映像

映像面は文句なしで素晴らしい。決して派手さはなく抑えた表現だが、芸術的なセンスを感じさせる映像美である。

また、監督はIMAXで鑑賞することを前提として映画を撮ったらしいが、そのような環境なら、より映像面の魅力が引き立つはずである。

徹底的に無駄をそぎ落とした美的感覚は、以前個人的に見た、ドイツ人作家の写真作品に通じるものを感じた。

ファッションと役者達

映像と共に私が魅力に感じたのが、役者の外見とファッションの美しさである。特にファッションの美しさ (格好良さ) は目を引いた。

戦争映画なので軍服が殆どだが、いわゆる、「ミリタリーファッション」としての美しさや格好良さが映画内で際立っていると感じたのである。


戦争の悲惨さや政治的ことは抜きにして、第二次世界大戦当時のヨーロッパ各地の軍服をファッション的な文脈で見ると、魅力を感じる男性は多いはずだ。

そのような感覚に通じる、「クラシックなミリタリーファッション」の魅力がこの映画からも醸し出されていた。

理性的な制作方法

この映画を貫いているものを一つ挙げるとすれば、「理性」である。たとえば、理性的な映像と編集、演出、全体構成、などである。

パズルを完成させるかのように全てが計算され、慎重に組み立てられた映画がダンケルクではないだろうか。

このような理性的に構築された映画から感じることは、「製作者の頭のよさ」である。この頭のよさや美意識は、監督自身の作家性にも繋がっている。結果的に、他のハリウッド映画とは一線を画す作品ができあがったといえるはずだ。

欠点

個人的に感じたダンケルクの欠点は下記の通りである。

ストイックすぎる部分がある

ハリウッド映画として見ると、ダンケルクにはストイック (禁欲的≒娯楽要素が少ない) すぎる部分がある。私的な感覚でいうと、映像や演出、編集面のそれは作家性として楽しむことができる。

しかし、全体を通して「盛り上がる部分が少ない」ストーリーについては、あまりにも地味すぎて物足りなさを感じた。

好みの問題もあるが、映像や演出が抑えめなので、ストーリーはもう少し「娯楽要素」を付け足してもよかったのではないだろうか。

予習してから鑑賞しよう

ダンケルクは3つの時間軸で描かれる、実際の史実を下敷きとした映画である。そのため、鑑賞前にある程度、映画内容や史実を「予習」しておくとよいだろう。

全く知識がない状態で映画を見ると、内容が分かりづらくて楽しめない恐れがあるからだ。ある程度予習をしておくことで、ストーリーなども楽しむ余裕が出てくるはずである。

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